リトミックとは?

リトミックはスイスの音楽教育家で作曲家、エミール・ジャック・ダルクローズ(1865~1950)によって創案された音楽教育法です。picture_03_02

音楽を聴く、歌う、演奏する、作るといった音楽教育で学ぶ全てのことを、からだを動かす経験を通して感じとっていくのがリトミックの教育法です。
この教育法は、音楽を聴きとる力や、リズム感などの音楽的能力や表現力を養うだけでなく、そのプロセスにおいて注意力、集中力、記憶力、思考力、判断力、想像力や創造性、なども引き出し育てる力があります。

picture_02_02リトミックはダンスや遊戯のように、あらかじめ決められた動きをするものではなく、指導者が演奏する音楽を聴いて、自分の判断で動きを決定し、音楽に反応して表現します。
これは自分自身で、感じ取り→考え→行動するという、人間にとって大切な行動パターンのトレーニングを行うことになります。また、心で感じたものを、からだを使って自己表現することで、心とからだの協調、調和を作り出そうとするので、リトミックは人間教育でもあると言うことができます。

様々な動きの経験は、筋肉運動感覚として身体に蓄えられます。この筋肉運動感覚をダルクローズは「第6番目の感覚」と呼び、身体の中に蓄積する(内面化する)ことにより、必要に応じて呼び戻すことができる、と述べています。つまり、演奏という局面で、リトミックの経験を活かして使うことができるようになるというわけです。